IXTの森

iXledger及びIXTに関する情報を発信していきます。

iXledgerホワイトペーパー読解vol2(テクノロジー編)

前回の投稿はこちらです。 

ixtforest.hatenablog.com

 

今回はiXledgerが採用する技術の特徴について見ていきたいと思います。

 

iXledgerプラットフォームで提供される機能

iXledgerプラットフォームは保険専門家が保険ビジネスの全プロセスにおいて市場との連携や収益性を最大化することができる一連のツール・機能を提供すると記載があります。具体的には以下の機能です。

  • 強力な保険のマッチング機能(検索機能)
  • リアルタイムのインスタントメッセージング機能
  • モバイルアプリケーション
  • 安全にデータを共有する仕組み
  • ポートフォリオリスク管理
  • テンプレート駆動MRC(Market Reform Contract)の作成
  • 市場分析とパフォーマンス分析
  • ビジネスパートナーの招待機能
  • 新規ビジネスパートナーの検索

 

改めて見るとモバイルアプリ提供するのかとかMRCってなんじゃらほいっていう。。

誰か保険業界の人教えていただけるとありがたいです。

ちなみにMRCでググったらこんなページが見つかりましたが、見てません。。

ドメインがロイズに関係ありそう。時間があったらあとで見てみます。

http://www.lmalloyds.com/CMDownload.aspx?ContentKey=79fed98b-004b-48a6-834f-a209d29888fe&ContentItemKey=b49c5c78-c1e6-46e0-911e-85cda0e7c9b8

 

想定顧客

  • 保険仲介人(ブローカー)
  • 保険会社
  • 再保険会社

ということで保険の専門家のためのプラットフォームです。

ちなみにロードマップ上では将来的にBtoC向けの機能を増やす予定があります。

最近の公式テレグラムではBtoC向けのソリューションを公募しようかと思っているとCEOの発言もでましたね。

 

プラットフォームの強み

  • 新しい技術により既存の市場(ロイズ)とは別の市場を提供
  • 独立系プロバイダーとして特定の市場、保険会社、またはコンソーシアムに縛られることなく、業界標準に準拠したソリューション
  • プラットフォームの機能をSoftware as a Service(SaaS)として提供する事で利用ユーザーの内部システムとの統合やサードパーティ(FidentiaXやSelfInsuranceMarket.comなど)との連携が可能

またプラットフォームの機能ではありませんが、先日FCAによるAppointed Representativesの許可により保険商品の販売が自社のみで可能になりました。これも他社にない強みとなるでしょう。

 

テクノロジー

ブロックチェーンが大きく誇張されていますが、実は特徴的な技術要素としては以下から成り立っています。

  • コンソーシアム型とパブリック型のハイブリットブロックチェーン
  • 為替レートなどを取得するためのオラクル機能
  • セキュリティとデータプライバシー制御
  • Novel Tree Structureをベースとした独自のツリー型マッチングエンジン(検索エンジン)
  • DocuSign社のデジタル署名標準搭載

 

ブロックチェーンはハイブリット型です。コンソーシアムブロックチェーンはこれまでの公式の話から、おそらくイーサリアム(もしくはQuorum)のプライベートチェーンと思われます。

 

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IXledgerホワイトペーパーより引用

 

また次の図は基礎となるスマートコントラクトの構成を示しています。

まだ設計途中のような図ですが、それぞれ見積もりやプレミアムごとにレジストリーと呼ばれるコントラクトを作成し、データを操作するようです。

 

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iXledgerのホワイトペーパーより引用

 

以下の図は外部のオラクルを実行する際の処理フローを表しています。

スマートコントラクト内でオラクルのデータが欲しい時に以下の手順でイベントが発生し、データが取得されるようです。

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iXledgerのホワイトペーパーより引用

 

データセキュリティとプライバシーに関しては大きく3つの考慮があるようです。

  1. ドキュメント共有
  2. スマートコントラクト上の暗号化
  3. 個人情報の削除

ホワイトペーパーではあまり詳細は語られていませんが、保険請求時の医療データなども考慮している様です。

 

マッチングエンジンについてはかなり研究している様です。ホワイトペーパーには具体例も出ていますが、長くなってきたので割愛します。

 

今回は技術的な側面を読み解いて行きました。

iXledger社がブロックチェーンだけでなく随所にこだわりや強みとなる技術を研究している事がわかりました。

 

次回は一番気になるトークンについて見て行きたいと思います。

 

 

iXledgerホワイトペーパー読解vol1(概要および課題設定編)

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今更ながらiXledgerのホワイトペーパーをきちんと見てみます。

何か見落としがあるかもしれないので。

ざっくりとIXTのプロジェクトについて知りたい方は界隈のゴリラ達が既にわかりやすいPocketWPや動画を作成済みなので是非見てみてください💁‍♂️

 

 

 

m.youtube.com

 

Altrial

 

 

ホワイトペーパーの最新版

ありがたいことに有志の方(Sajiさんだったかな?)が本家のホワイトペーパーを日本語に翻訳してくれているのでそれを使ってみていきます。

 

ホワイトペーパーは以下にあります。

 

●ホワイトペーパー 2017/11バージョン(英語版)

https://www.ixledger.com/wp-content/uploads/2017/05/ixledger_whitepaper_v1.1.pdf

●ホワイトペーパー 2017/11バージョン(日本語訳)

https://drive.google.com/open?id=1COV9-PmFHa6N8HCBM9f4YyzwXSTGBq68

 

概要

概要から見ていきます。ポイント以下の2点。

保険はロイズという保険市場(マーケットプレイス)が既にありますが、それとは別の保険市場を作ろうという目論見です。

さらにブロックチェーンによってプロセスを改善できると言っています。

はじめに

ここでのポイントは以下の2点です。

  • 保険会社や保険仲介人(ブローカー)の運用に最適なツールを開発
  • 彼らの日々の作業の全ての段階において市場との結びつきや効率を最大化

本来のブロックチェーン(スマートコントラクト)の説明ではよく仲介業者を排除することでDecentlized(非中央集権)な世界を実現しますというのを見ますが、iXledgerは仲介業者に当たるブローカーを排除しない方針です。

また日々の作業=取引と捉えますが、保険の取引を行う全てのプロセスで効率を最大化することを考えています。(取引以外もかなぁ)

 

現在の保険市場について

2015年時点での保険市場は3.92兆ドルで経済生産高の5.7%です。

ちなみにこれは再保険なども含めた保険料の総額です。

詳細はあとで出てきますがiXledgerプラットフォームはトランザクション手数料とデータの売買などで収益をあげるのでここでの直接保険料が値段には反映されないですが、その数%〜数十%が手数料と考えても、とにかくとてつもない規模の市場をターゲットにしているということです。

 

存在する課題

ここはかなり重要です。

この課題設定ができるのは保険業界に従事していたインゲマーとアドバイザーのロスなど経験者達ならではだと思います。

まとめると以下のような感じかと思います。

  • 特にミレニアル世代(18-34歳)はシンプルで透明性のあるシステムを求めている。
  • 保険仲介人や保険業者は成長の限界に達している。その要因は紙ベースの手作業による手続きによるところが大きい。
  • 各社は時代遅れのITシステム、特にオンラインに繋がっていない独立したシステムを利用している。

 

市場機会

先の課題から今後市場の方向性を示しています。

  • より顧客のニーズに合わせたオンデマンド保険の必要性
  • GDPRやソルベンシーII、IDDへの対応
  • 保険の売買プロセスが電子的な手段へ移行しつつある
  • AI、モバイルアプリ、ブロックチェーンに期待が高まっている
  • グローバルでの取引をカバーできる仕組みが必要

 

オンデマンド保険は日本でもライフネット生命などのように自分でカスタマイズして契約できる保険が注目を浴びてますね。GDPRなどはGoogleなどの大企業も対応を迫られてユーザー情報の管理が厳格になりました。また今後自動運転やロボット化が進むとこれまでになかった保険が生み出されることも想定されます。そうした場合に紙ベースで保険の契約などを行うのではなく、リアルタイムにロボットが保険契約を結ぶなどの仕組みが必要になると思います。

 

次回はよりディープなiXledgerのテクノロジーについて見ていきます。

 

ERC20トークンのコードを解析

今回はiXledgerのERC20トークンのコードを見てみます。

特に技術者でなければ興味ないと思うので、興味ない人は「いいね」だけお願いします🙏

 

まずERC20について。

いわゆるイーサリアムプラットフォーム上で使えるトークンを定義する規格です。

こちらに本文があります。

github.com

 

Ethereumとしてソースコードとか発行用のプログラムを用意してくれてるわけではなく上記の規格に沿って各々がsolidityなどでコーディングします。

サンプルコードは上のページから辿っていくと用意されてます。

 

規格の中身としては最低限以下のメソッドとイベントというものをコーディングすれば乗っ取っていると言えます。(もちろんインプット、アウトプットなども合わせる)

 

Methods

  • name
  • symbol
  • decimals
  • totalSupply
  • balanceOf
  • transfer
  • transferFrom
  • approve
  • allowance

 

Events

  • Transfer
  • Approval

 

実際のコードを見てみる

で、IXTの実際のコードはこちらで見れます。

https://etherscan.io/address/0xfca47962d45adfdfd1ab2d972315db4ce7ccf094#code

気になったら見てみてください。

 

コントラクトの関連図 

コードレベルだと全体が把握しにくいのでコントラクトレベルでまとめたIXTコントラクトの関連図。

矢印は継承を表します。

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最終的にはCrowdsaleTokenというコントラクトがあり、これにコントラクトアドレスが割り当てられてIXTのコントラクトとなっています。

他のトークンとかを見るとZRXやFirstBloodなら以下のような感じ。明らかにIXTのコードは構造が複雑ですね。最後のCrowdsaleTokenコントラクトはIXTTokenとかにして欲しかったけど、まぁ問題はないです。

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メソッド単位で見てみる

ということで何がどうなってるんだろうとまとめたのがこちら。小さくてすいません。

必須以外に色々なメソッドが用意されてました。

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大別すると5つのカテゴリからなります。

  1. ERC20トークンとして必須のメソッド
  2. 追加情報や管理用のメソッド
  3. 鋳造(マイニングみたいなもの)に関するメソッド
  4. ICO後のリリース関連のメソッド
  5. コードにバグがあった場合などにコントラクトを別に移すためのメソッド

なるほど。

良くできてるんですね。

おそらくこれを書いたのはiXledgerチームではなくICOの実施を担当したTokenMarket側の開発者。IXTに限らずICOを実施するトークンに汎用的に対応するために上記の構造になっています。

 

これで何がわかったって言うとICOするときにこうやって書くのかーって言うマニアックな内容でした。

コード内を見るとFirstBloodやGolemなどのコードからもインスパイアを受けているみたいです。

 

あとIXTのコントラクトコードはSafeMathを使っているし、以下のBatchOverFlowで問題となったBatchTransfer関数も実装されていないこともわかりました。

※ZRXはSafeMathコントラクトはないけれど同様のことを内部でやってます。

 

blockchain.gunosy.io

 

 

以上です。

 

 

2018年上期のまとめ

2018年も後半に入り、キリもいいので周りに便乗してブログを始めます。

 

先日サマリーをツイートしましたが今回は上期の進捗内容についてもう少し詳細な内容を書こうかと思います。

 

 

 

selfinsurancemarket.comと提携

selfinsurancemarket.com(以下SIM)は自家保険ソリューションを見つけるためのサイトです。 

本社はアメリカでイギリスにも支社があります。

 

selfinsurancemarket.com

 

Self Insurance(自家保険)とは大企業が自社で保険を積み立てる保険のことだそうです。

kotobank.jp

 

SIMはコングロマリットみたいな企業が自社内で様々な事業で発生する様々な保険を管理するためのソリューションを検索できるサイトでしょうか。

iXledgerも一つのソリューションとしてラインナップに並べば保険の管理としてIXTトークンが使われる用途も開けるのかなあと想像します。

 

またSIMのDominic社長はiXledgerの上級執行役員にもなったのでかなり早く成果が期待できそうです。

 

保険2社と活動中

IXTの実際の利用に向けて保険会社2社と作業中とテレグラムでインゲマーが発言。

実需が生まれる事に期待です。

 

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Blockchain Insurance Summit

iXledgerがメインスポンサーを務めるBlockchain Insurance Summitが開催されました。

iXledgerからはCEOのインゲマーが登壇の他、アドバイザーのRoss(GenRe)、AIG、Beazly、競合(?)のB3iなどがスピーカーとして参加。

 

medium.com

 

またこのイベントの直後にForbesでも取り上げられました。

その中でフォードとテスラを例に業界のジレンマ、iXledgerへの期待が掲載されました。

 

www.forbes.com

A dilemma exists between creators and accelerators where for example Henry Ford was the creator of the modern automotive industry with his eponymous Ford Motor Company and Elon Musk is an accelerator, having achieved Ford’s market capitalization with Tesla despite Ford’s 100-year head start.  This same property of exposure to disruption is true in all facets of the insurance value chain and for many of the new entrants the the market blockchain and decentralized autonomous structures are core to their strategies, rather than marginal efficiency gains.  Firms such as IXLedgerEtherisc and ChainThat, are digitally native and beyond the piloting stage of a number of blockchain-based applications, insurance classes and other structures than can profoundly challenge incumbents in the insurance market.

 

こちらがその要約です。

 

unisonsteadfastと業務提携

500社の保険ブローカーネットワークで構成されるunisonSteadfastと提携しました。 

www.reinsurancene.ws

また提携の翌週に毎年恒例のunisonSteadfast主催カンファレンスへも参加しました。

 

Bit-Z上場決定

これまでコミュニティの力で上場を決めてきたIXTが今回はTop10に入るBit-Zへ上場を決定しました。

実際の上場は7/13予定です。

 

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FCAからAR許可取得

iXledgerはFCA:Financial Conduct Authority *1 からAppointed Representativeの許可を取得しました。 

iXledgerはこれまでマーケットプレイス(お店)の開発を進めてきました。ここに保険(商品)を並べるためにはこれまで保険会社(販元)の間にAR(代理店)が間に必要だったが、無くても仕入れられるようになったという事です。

これが出来るfintech企業はそうそう居ないでしょうというのが今回の発表。

 

ARは生命保険会社の指定代理店のことです。ただしARFCAお墨付きのもと規制内での活動を行い、保険会社から直接任命された会社または個人と規定されていますので認可されている会社になります。またプリンシパルとも呼ばれます。

類似語のMGA(Managing General Agent)は任命されていない代理店も含めた全体を指すようです。

www.fca.org.uk 

 

NEXT.exchangeホルダー取引開始

IXTがNEXT.exchangeへ上場し、100NEXTを保持しているホルダーが取引をできるようになりました。

この取引所はPayPalでUSDやEUROを入金し、それを使って仮想通貨が購入できるのでBTC、ETHを介さずにできるのです。

まだ新興取引所ですが爆発力を秘めています。

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ixt.globalサイト開始 

IXTトークンに特化したウェブサイトが作成されました。

これによりiXledgerプラットフォームとは明確にトークンは別物として位置付けられ、IXTトークンはプラットフォーム依存ではない「保険のトークン」として独立しました。

http://ixt.global

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*1:イギリスの金融行動監視機構、日本の金融庁みたいな機関