IXTの森

イギリス発保険のブロックチェーンカンパニーiX Technology Groupの情報と、プラットフォームのiXledger及びERC20トークンの$IXTに関する情報を発信していきます。

iXledgerホワイトペーパー読解vol3(IXTトークン編)

今回はIXTトークンについて見ていきます。

IXTトークンについてはiXledgerのホワイトペーパーとは別にホワイトペーパーが出てくる事が公式から案内されていますので追加情報や変更があればその時にまた記事にしたいと思います。

 

IXTトークンの概要

まずはトークンの概要を記載します。

 

IXTトークンの利用用途

  • iXledgerプラットフォーム上での支払いを容易にする
  • FidentiaXやSelfInsuranceMarket.comなどでの利用も予定。
  • トークンはiXledgerプラットフォームの成長に合わせて価格が上昇するように設計されている。

 

余談ですが、、

2017年7月ICO実施時にトークンセール画面のチャットボットがハッキングされ約100名がイーサリアムを犯人のアカウントへ送金してしまいました。その後運営はICOをストップし、騙された投資家へ同額の補償を実施しました。残った額でプロジェクトの遂行可能と判断しプロジェクト継続中です。

 

IXTトークンの位置付け

当初はiXledgerプラットフォーム上で利用されるトークンという位置付けですが、先日、明確にIXTはiXledgerプラットフォームとは区別されました。

これはiXledgerプラットフォームだけで使われるだけでなく、より多くのプラットフォームで使われる「保険のトークン」としてのポジションを確立するためのマーケティング施策の一環だと思われます。

 

IXTの割り当て

  • 運営用に予約プールとチームプールがあります。予約プールは10,000,000 IXT、チームプールは5,839,549 IXT、残りは49,939,295 IXTです。
  • 予約プールはIXTの急激な価格上昇があった場合に顧客への割引として使われる。
  • またトランザクションが発生するとその一部は予約プールへ補充される。
  • チームプールはチームメンバーのインセンティブに使われる。これによりチームメンバーはトークンの価格上昇を意識する。
  • 残りは投資家など市場に出回っています。

 

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iXledgerプラットフォーム内でのIXTトークンの利用

ここからはiXledgerプラットフォーム内でのIXTトークンの利用のされ方や特徴を見て行きます。

 

IXTトークンを使用するアクティビティ

IXledgerプラットフォーム内でのIXTトークンは以下のアクティビティで使用されます。

  • 保険の提案(IXT支払い)
  • 見積もり受入(IXT受取り)
  • 売買成立(両組織がIXT支払い)
  • ビジネスパートナーの招待(IXT受取り)
  • 組織作成(IXT受取り)
  • データ売買(詳細未定)
  • プレミアム機能(詳細未定)

 

プラットフォーム内でのIXTトークンの購入方法

※以下はプラットフォームを利用するユーザーがどのようにトークンを購入するのかを示しています。このブログを読んでいるほとんどの投資ユーザーは通常の取引所(BitZなど)で購入します。

  • プラットフォームを利用する顧客は銀行振込またはクレジットカードでIXTトークンを購入する
  • そのIXTトークンは顧客に変わり取引所から調達される
  • プラットフォームで購入したIXTは割引の適用などがある場合があり、30日間は外部の取引所へ転送することはできない

 

 

価格調整メカニズム

  • プラットフォームが受け取ったトークンはコストが差し引かれた後にバーンされる。
  • コストには運用コスト、報酬、予約プールへの補充が含まれる。
  • バーン率は月ごとに調整される。
  • プラットフォーム立ち上げ時には価格が上昇する可能性があるがボラティリティコントロールはしない。
  • 保険会社の取引が始まったらボラティリティコントロールを開始。
  • ボラティリティコントロールは具体的には以下の方程式により価格レンジを調整する事です。

    m = P * 1.05 + (k * P * 0.05)

    これは1日に許容できる変動を表しています。

     

 

以下の例では上記の計算式を使って具体的にどのぐら割引がされるかを示しています。これを見ると組織数の依存が大きいので最初のうちは割引が発生するが、いずれ価格変動も減っていけば割引はほぼされなくなりそうです。 

  • 例1)前日の価格(P)が$1, 組織数(k)が10の時

    m=$1*1.05 + (10 * $1 * 0.05) = $1.15となり、今日の価格が$1.15を超えて例えば$1.5なら1.5-1.15=$0.35の割引が適用される。

 

  • 例2)前日の価格(P)が$10, 組織数(k)が100の時

    m=$10*1.05 + (100 * $10 * 0.05) = $60.5となり、今日の価格が$60.5を超えて例えば$70.5なら70.5-60.5=$10の割引が適用される。

 

今回はIXTトークンについて見てきました。

次回はなぜIXTが実需系通貨と言われるのか、どのようなビジネスモデルなのかを見て行きたいと思います。